2013年12月8日日曜日

メインブログからの転載

「ぬた」

 
毎年12月8日は太平洋戦争開戦と無原罪のマリアさまが重なる記念日なのが、今年は日曜日と重なるので、無原罪のマリア様の日は月曜日になるのだそうだ。迂闊にも気がつかなかったのだが、帰りの電車で知り合いと一緒になったおかげでわかった。家に戻ってインターネットで中央協議会のカトリック教会のこよみでもちゃんと確認したから確かだ。教会のこよみは時々ちゃんと確かめないとこういうことがあるから面倒だ。

それはとにかく今日は土曜日。楽しみにしていた番組、妄想ニホン料理がある日。今日はスペイン人と台湾の人が想像でつくりだす「ぬた」。最近の若い子なら日本人でも「ぬた」がわからないかもしれないぞ。おお、最初に出来上がった「ぬた?」は雑炊みたいな「ぬた」だ。

次はフォアグラをつかう「ぬた」。沼のようなというイメージから考え出されたスペインの「ぬた」だ。わあ、もったいない。それから今度はこれを日本人向きの味にアレンジしたものを作成。日本人のスペイン料理研究家さんのアレンジだ。これは結構おいしく出来上がっているらしい。日本人が日本人向きにつくったのだもの。

次は台湾の「ぬた」。こちらは沼のようなで山芋のぬめりを連想して使う。薬膳食材たっぷりの台湾の「ぬた」だ。かと思うと次は客家(はっか)の人の想像した「ぬた」。

文化と文化が出会ったときに生まれる味と面白さ。この番組、夜遅いのがちょっと残念。

こんな話でお茶を濁しているのも、実は帰ってきて何気なくテレビをつけたとき始まった番組に見入ってしまい、それがまた心に食い込んでくるようなものだったので、何か気持ちの切り替えが出来ず、書くに書けない気分だったためだ。

去年亡くなった歌舞伎の中村勘三郎の一周忌特別番組で勘三郎最後の言葉 永遠の旅立ち 家族の闘い。私が中高生のころ、亡くなった勘三郎はまだ子役の勘九郎で、その頃から何かと話の種になっていた子だったのが、成長してよい歌舞伎役者さんになり、先代を越えるような仕事をしそうだと思っていたのが、私よりずっと若いのにさっさとこの世を去っていってしまったのはまだ記憶に残っているから、今日の番組で、次の世代を引き継いでいく二人の息子さんたちの活躍や、お孫さんのちびちゃんがすでに舞台に立つ姿を見てなんとも感無量だった。

若い頃ならこんな感慨も持たなかっただろうが、さすがにいまや、自分より若い人が先にあの世に行ってしまうのは本当に悲しい。それでもやはり次の世代の芽生えを見ると何か安心するのだ。歌舞伎のように世代から世代に引き継がれていく伝統の世界は特にそれがはっきり目に見えるのだから、つい深く考えてしまったということか。



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